クールなスパイでぶっとばせ act.2 

 

 

 (バリケード)
 (見えてきたぞ、あれが、地球だ)

 

 (あの星の青い色にはむかつくが、オールスパークとメガトロン様がいると思やあ、たいしたことじゃない。
  このままの軌道で問題ないから、ヨロシク)

 

 『了解』

 

 隕石にも似た炎の塊が、スピードを上げて地球へと向かっていく。
 祖形状態では通信形態は圧縮信号での簡単な会話か、地球で言えばモールス信号のようなものに限られる。
 バリケードはとかく長距離を移動するためのスピードと祖形の維持に神経を集中させているためあまり会話する
 ことはなかったが、フレンジーは構造上、比較的会話が可能だった。
 それでも、この長いフライトの間はおしゃべりな彼にしては会話は少ない方だったのだが。

 バリケードの邪魔をしないため。
 長距離の、ある意味異空間の移動を、なるべく安全なものにするため。
 はじき出されたルートに時々現れるアラートを修正、排除するため。

 

 オールスパークの、メガトロンのために。

 

 その青い星を覆う最後の壁を突破し、それは座標が示す大陸へと急降下していった。

 

 

 

 トランジッションモードから、ゆっくりとバリケードが元の姿へとトランスフォームする。落下した際の火の粉と土埃を
 軽く払って立ち上がり、センサーを働かせて辺りを確認してから融合するかのように抱えていたフレンジーを見遣る。
 「…大丈夫か」
 「ああ」
 「ここで間違いないんだな」
 「信号が感知されたのはこの大陸で間違いない。ただ、詳しい座標は特定出来ないから、それはこれからの
  俺の仕事だ」
 「そうか」
 ゆっくりと腕を解くと、バリケードはフレンジーをひょいと肩へ乗せた。フレンジーのセンサーがいっせいに動き出す。
 「アクセスポイントを見つけた。お前もやっとけよ」
 「ああ」
 二人はいちばん近くのアクセスポイントに入り込み、この星の全ての情報を自分の体内へとダウンロードした。それは
 ほんの一瞬で済み、一通り情報を読み込んだバリケードは感心したように言った。
 「ここがこの星の中心地ってわけか」
 「まあ、良くも悪くもな」
 「じゃあ、ここをやっちまえばこの星を手中にしたも同然ってことだな」
 「手中までは行かないかもしれないけど、壊滅的だろ」
 「ふーん…」
 「まあ逸るなよ。どっちにしろこんなとこじゃどうにもなんねえよ。オールスパークの詳しい場所もまだ全然分かんねえ
  しな。移動して、情報を集めて、それからだ」
 「分かってるさ」
 バリケードは改めて辺りを見回す。
 「この辺は都市部…ってやつからは、だいぶ離れているらしいな」
 「ああ」
 「お陰で誰にも見られなくて済んだが、さすがにこのままでは動きにくい」
 フレンジーが方位センサーを高速で始動させる。
 「…もう暫く行けば、道路がある。この星の生命体が移動するためのものだ。お前が擬態できるくらいのもんは少し
 くらい通るだろ」
 「そうか」
 「分かってるだろうけどさ」
 次の言葉を待たずにバリケードは笑った。
 「俺をどっかの馬鹿と一緒にすんなよ。大事な探索だ。そして…最後の探索だ。せいぜい、俺らの役に立って、
 それでいてこの星の生命体に受け入れられやすい対象を探すさ」
 「さっすが」
 「行くか。この辺にすぐに誰か来るとは思えないが、たまたま空を見上げてた奴がいないとも限らない。いくら水分で
 出来た生命体でもそれくらいは調べに来んだろ」
 「そうだな」
 バリケードはゆっくりと歩き出す。辺りは暗闇で、空には星が瞬いている。その空を見上げて、バリケードが
 ぽつりと呟いた。

 「…空だけは、セイバートロンとたいして変わらないんだな」
 「ああ、そうだな」
 「中身は人工でも、星自体や空は炭素生命体の造りモンじゃねえもんな。まあ、見られないこともない」
 「…そうだな」

 

 

 異星の機械に擬態したバリケードは、少しの間その感触を確かめるようにしてから、ゆっくりとロボットモードへと
 トランスフォームした。擬態自体が久しぶりのことだ。新たなロボットモードの身体が馴染むまで、センサーを働かせ
 て、手を動かしたり各部の動作を慎重に確認する。
 「なかなかお似合いじゃん?」
 「そうか」
 フレンジーは新しい身体を手に入れたバリケードを見上げて言った。側には原形を留めていない鉄屑となった
 スキャンした「元」パトカーが転がっている。
 「これ、どうすっか。この辺転がしといちゃまずいしな」
 「崖から蹴り落としとけ」
 「了解」
 勢いよく振り上げたフレンジーの脚に蹴飛ばされたそれは、土煙をあげて斜面を転がり落ちて行った。
 その不運であろうパトカーが側を通ったのは偶然だった。スタイルがいいとフレンジーがぽつりと言ったのを聞き逃さず
 に、バリケードがそれをスキャン。当然相手は何も知らずに走り去って行ったが、フレンジーがそれを足止めした。
 ダウンロードした情報によれば、その機械はパトカーと呼ばれる車体。主にこの星の治安を護るための職種の移動
 手段で、ある程度文明の進んだこの星では情報網が確立されていてこのような部類のものは常に位置情報などの
 管理がされている。中には人間と呼ばれる生命体も乗っている。まだ自分達の存在を知られてはならないし、後々
 見た目も同じ、内容もほぼ同じの車体があっては面倒になる。少なくともオールスパークの確実な情報を手に入れる
 までは穏便に、秘密裏に動きたい。二人の意見が合致し、バリケードが一瞬で中の人間ごとそれを破壊した。
 「どうせ俺も乗んだからさ、後の辻褄合わなそうなとこはなんとかなんだろ、お前だって出来んだろうし」
 フレンジーはそう言って、またバリケードを見上げる。
 「サリーン社製のフォード・マスタング・ポリスクルーザーだってよ。チューンナップ車だ。元よりもかなり性能や強度を
 あげてる。スピードも結構出るし、力もあるな」
 「…へえ」
 「それにまた、パトカーっつーのがなんとも、お前に似合いじゃねえの?」
 「…」
 「まさか捨てた過去の役職に似たヤツらが乗るようなもんに異星で擬態するようなことになるとはね。笑っちまうぜ。
 スタイルだけで選んだけど、まさかそこまで「お似合い」だとは」
 「…フレンジー」
 「『To Protect and Serve…』ってボディに書いてあるぜ。まーここまでアレだと逆に…」
 「その辺にしとけ」
 揶揄するようなフレンジーの口調に、バリケードは苦々しい表情を浮かべて言った。フレンジーが少したじろいで
 慌てて弁解するように手を振る。
 「そう怒んなよ、ちょっと言ってみただけじゃねえか」
 「…」
 「ま、これならどこでも移動できるし、人間共に威圧感もあるし、ある程度のことなら許されるだろうな」
 「…それならいい。俺はこれの利点を最大限に利用するだけだ」
 「後で消してやっからさ、まず俺乗っけて?」
 「分かった」
 バリケードは車へとトランスフォームするとドアを開ける。フレンジーはひょいと飛び乗ると、車内をぐるりと見渡した。
 「ふーん、車載コンピュータついてんだ。俺とお前でも出来ないことないけど、異星だからな。あるにこしたことないな」
 「そうだな」
 「とりあえず行くか。ここいてもしょうがないし」
 「了解」
 「俺こいついじらせてもらうわ。繋いだ時ちょっと感じちゃうかもしれないけど我慢しろよ」
 「…降ろすぞ」

 

 

 パトカーは明るい太陽の下、 荒野の中をまっすぐに走っている。
 黒光りするそのボディには警察のエンブレムを細工したディセプティコンのエンブレムと、忌々しい警察の標語代わり
 にフレンジーが貼り付けた『to punish and enslave…』の文字。それを聞かされたバリケードは、フレンジーの提案で
 偽装の為にと乗せられたホログラムの人間を通して、ただ黙って頷いた。
 「思ったより使えるけど、やっぱこんなちっぽけなコンピュータじゃたいしたこと出来ねえな」
 「まあな。ナビ自体は役に立つとは思うが」
 「ちょっと大きく出てみるしかないか」
 「…どうする」
 フレンジーはパソコンを操る手を止めて、シートに勢いよく身体を投げ出す。
 「乱暴に座るな。一応俺の身体だぞ」
 「何、ここどの辺?もしかして感じるようなトコ?」
 「…余計なことはいいから」
 「はいはい。…直接、この星のネットワークに侵入したい」
 「警察ってのは、民間に比べればある程度セキュリティの高い場所まで入れるみたいだが」
 「それでも足りねえんだよ」
 フレンジーはそう言って中身のないホログラムを見、それからバリケードの声の聞こえてくるスピーカーを見た。
 「まだ全然分っかんねえけど、もしかしてオールスパークは人間がもう既に見つけちゃって、どこかに隠されてるの
 かもしれない。…メガトロン様も」
 「まさか…」
 「俺だってこんな下等生物が先に手に入れられてるなんて思いたくない。まして、メガトロン様が捕獲されてるわけ
   なんてないし」
 フロントガラスの向こうに町並みが見えてくる。
 「そんなことは有り得ない。ただ俺から言わせて貰えば、この地球はまだまだ未熟な星で、セイバートロンにも
 名前さえ載ってる資料はなかった。宇宙は広い。メガトロン様と…俺達とは全く違った起源のものなんてそれこそ
 星の数程あるだろう。好き嫌いっつーか、相性が合う合わないってのも、あんじゃねえかな」
 「それで、地球に適応してる人間の方が勝ってて、捕獲されてるかもしれないと?」
 「そうは言わねえ。重力や磁場の関係でここに引き寄せられて、怪我をされてるとか、誰にも気づかれずにどこかで
 眠ってるとか、そんなモンだ」
 「…学者さんの脳は、そう考えるわけだ」
 「推測だよ」
 「…んー…」
 フレンジーはシートに背を預けて、小首を傾げた。
 「で、お前はどうしたいんだ?何処へ行きたい」
 表情の変わらないホログラムがフレンジーを見る。
 「最初に言っただろ、俺がお前を何処へでも連れてってやる」
 「…うん」
 「目星はついてんのか」
 「ちょっと待って」
 フレンジーはパソコンに手を伸ばしていくつかのナビ画面を出し、それを信号化して直接バリケードへ送信した。
 「俺もいい加減擬態するモン見つけないといけないし。これじゃさすがに身動き取れないから」
 「…ああ」
 「連れてって」
 「任せとけ」
 「道すがら見つかりゃいいから、そんな急がなくていいから」
 「え?」
 ホログラムへ向けてきらりと瞳を光らせ、それからフレンジーは高速でパソコンを操った。指が目にも止まらぬ速さで
 動き、暫くすると車内のスピーカーから勝手に音楽が流れ出す。
 「おい、フレンジー」
 「地球の音楽っていろいろあんだなー。文明はたいしたことないけど、これは俺気に入った」
 「お前ね…」
 「この元のパトカー乗ってた人間って、結構仕事サボってたんじゃん?なんかいっぱいそういうの入ってたからさ、
 適当にダウンロードしてみた」
 「…早く仕事終わらせたいんじゃなかったのかよ…」
 ロボットモードならば頭を抱えていたところだ。バリケードがため息混じりに呟く。
 「別にいいだろー、こんくらい」
 「…フレンジー」
 「折角二人でいられるんだからさ」

 ホログラムの人間がほんの一瞬、口元を緩めて微笑んだ。

 

 「お前のそういうトコが好きだよ、フレンジー」
 

 「そういう俺に付き合ってくれるお前が好きだよ、バリケード」

 

 パトカーはスピードを上げて軽快に走る。パトロール中を示すワーニングランプやサイレンを一切遮断し、つかの間の
 二人の時間を楽しみながらバリケードとフレンジーは最初の目的地へと向かって行った。

 

 

 

 もうだいぶ聞きなれたサイレンの音に、フレンジーは慎重に辺りを見回した。物陰や建物の間を縫って足早に
 バリケードの元へと向かう。忙しく行きかう人間の群れは、意外と自分の目線より下の暗闇に潜む細い物体には
 気づかない。錯覚かと思われるほどの素早い動きでパトカーへ向かい、勝手に開いたドアの中へ滑り込むと、
 パトカーは咆哮をあげて走り出した。
 「おかえり」
 「たっだいまー」
 「いい身体は見つかったか」
 「うん、いくつか見繕って来た」
 「一応聞くが、見られたりしてねえだろうな」
 フレンジーはふふんと笑ってホログラムを見る。
 「パニックを蒔くのはまだ先だ。俺は慎重さが売りだぜ」
 「…どうだかな」
 「そんなヘマしねえよ。それよりさ」
 「ああ。ほんとに、すぐ追いかけてきやがったな」
 ブラックアウトからこちらへ向かうという信号が送られてきたのはつい先程のことだった。
 「ヤツが先陣を切ってる。また一騒動あったんだろ」
 「…しょーがねーな」
 「気のきかねえヤツ」
 その言葉にホログラムが助手席のフレンジーをじっと見、それから視線を前に戻す。
 「…ほんとにな」
 「一日ありゃ来ちまうだろうな。てか、あいつ場所分かってんのか?」
 「俺が一応圧縮信号で座標だけは送信したが…きちんと受信しているかどうかは分からん」
 「…」
 「なんとかなるだろ」
 パトカーはハイウェイの下を通り、人気のない空き地へと入ってゆく。パトカーは人間を威圧し、また自然に受け入れ
 られるのは便利だったが、いかんせんその姿からおいそれと適当な所に長居出来るわけではなかった。ある意味
 人目にもつくし、別の本物のパトカーに見つかるのも面倒だ。バリケードだってこんな窮屈な車体より、ロボットモード
 の方が気楽である。それはフレンジーも同様だ。
 フレンジーは一足先にパトカーから降りると辺りを見回した。
 「いいぜ、誰もいない。まあいるわけないけど、一応な」
 「ああ」
 バリケードはロボットモードへとトランスフォームし、関節を鳴らしてその場へ腰を下ろした。フレンジーがその身体を
 登って肩に座る。
 「侵入口は決めたか?」
 「ああ、この星の中心・政治や経済の大本になってる国の元首…大統領、って言うらしいな。そいつ専用の移動手段
 である飛行機に乗り込む。擬態する手筈も整ってる」
 「そっか」
 「直接軍事施設に入ってもいいんだけど、何かと面倒だし人間の数が多いんだ。セキュリティもたいしたもんだ。
 飛行機の方が入りやすい。その飛行機ん中に軍事施設とほぼ同様のコンピューターが入ってる」
 「やはりお前もその「軍」が関与してると思ってるんだな」
 バリケードは顔のすぐ横にいるフレンジーをちらりと見、それからすいと手を伸ばしてフレンジーを脚の上に降ろした。
 「お前がそこにいると俺の首が痛ぇんだよ」
 「ここだと俺が痛いんだけど」
 「…分かったよ」
 バリケードは一旦フレンジーを地面へ降ろして脚を折り曲げ、リザーブプロセッサに自分の腕を預けると、手首のすぐ
 上のシールドに再びフレンジーを乗せる。至近距離に顔が近づいた。
 「…で、なんだっけ」
 「ああ、「軍関与の可能性」だ」
 「まあ、間違いないだろうな。警察ってんならもう既にあがってるはずだ。俺とお前で出て来ないってことは、相当
 シークレットなんだろう。でかい国のそういう最深部に侵入出来れば、見つかるはずだ」
 自信有りげなその口調にバリケードは笑い、フレンジーに触れる。
 「お前に全て任せるからな」
 「うん」
 「俺は邪魔にならないように待機する。好きなようにやって、手に入ったらすぐ連絡しな。いつも通り迎えに行く」
 「…バリケード」
 バリケードの指がゆっくりと、静かにフレンジーの身体を辿る。青い瞳が煌いて、普段とは違った声が漏れた。
 「俺、明日っから重要任務なのに」
 「…今しかこういうこと出来る機会、ねえだろ」
 「…」
 「イヤか?」
 知り尽くした指先を器用に入り込ませ、バリケードは片手でフレンジーを支えて反応を確かめながら進んだ。
 「フレンジー」
 「…パトカーの、さ…パソコン、あっただろ。アレに擬態して入ると、なんか、お前の身体ん中に入ってるみたいだった」
 「…」
 「アレも…よかったんだけど…」
 「それより、直接触れ合えた方がいい」
 強く、引き寄せる。
 「…うん」
 「お前の声が直に聞けないのはつまらん」
 「バリケード」
 「お前だってそうだろ?」
 こんな状況に似合わない、ある感情回路が急速に高まっているのがお互い分かった。
 

 それでも、今だけは。
 

 

 

 

 

 

 ブラックアウトからのはっきりとした信号が送られてきたのは、バリケードとフレンジーが目的の都市の隣まで来た
 ところだった。
 「
こちらブラックアウト。到着したぜ」
 「…お早いお着きで」
 「お前今どこにいんだよ?」
 センサーを軋ませてフレンジーがブラックアウトの位置情報を割り出す。それを確認したバリケードは許されるなら
 飛んでいって殴りつけたいのを我慢し、代わりに強くエンジンを唸らせる。
 「カタールだあ?俺達がいる場所とほぼ真逆だぞ!」
 「同じ星なんだからどこでもいいだろうが。とりあえず擬態は済ませた。砂ん中に落ちてた軍用ヘリだ」
 「ブラックアウト、簡潔に説明するから聞いてくれ。俺はこれから軍のネットワークに侵入する。バリケードの待機位置を
 今送るからお前はすぐこっちに…」
 フレンジーの言葉を遮るようにブラックアウトは豪快に声を張り上げた。
 「それなら丁度いい。近くに軍用基地があるから俺が行く」
 「おい、ちょっと待て!」
 「ブラックアウト!」
 二人が慌てて呼びかけるが、ブラックアウトはそのまま続けた。
 「根こそぎ情報奪ってくりゃいいんだろ!どうせこの星に来た時点でやるこた一緒なんだ、このまま行ってくらあ」
 「待て、まだ確実にオールスパークやメガトロン様の位置が分かってるわけじゃないんだぞ!」
 「邪魔なもんどかしゃ見つけやすいだろ?ストレス溜まってんだ、このまま行くぜ!」
 「ブラックアウト!待てったら!!」
 「俺が先に見つけてやるよ!メガトロンに栄光を!!」
 一気にまくし立てて回線は切れた。
 「…」
 「…やっちまった」
 「先に種蒔かれちまうみたいだな、フレンジー」
 「うるせえ」
 「ま、遅かれ早かれこうなるんだから、しょうがねえか。とりあえず向かうぞ」
 「俺はもう少し待ってからにしたかったのに…」
 「到着が思ったより早かったのが運の尽きだな。どうせブラックアウトじゃなくても、俺達以外の誰が一番に着いたって
 こうなるんだからよ」
 「…そうだな」
 「一応用意しとけ。ブラックアウトが成功したとしても、お前の情報力の方が上なのは歴然なんだから」
 「了解」
 パトカーはスピードを上げ、サイレンを鳴らして走り抜けてゆく。

 

 

 暫くして、軍のレーダーが未確認の軍用機体を捕らえた。


ラブラブドライブデートロードムービー風にしたかったんですが…(…)
ちなみにブラックアウトの機体は4ヶ月前に撃墜されたっつってましたので、
そのままそこに落っこちてたってことにさせて下さい。
時間軸に悩みましたけど、これでなんとかなってるかしらん。


 
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