最初に注意。

エロ、軽く暴力描写有り。
完全脳内設定。
バリはメガ様警護や秘書、アイアンハイドはプライムのボディーガードってことで
大戦前は同じような部署にいたと設定。気の合う友人程度の関係。

 

 

そんなんでもよければどぞ↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒蜜

 

あちらこちらで砲撃の音が響いている。
「くそ…やっちまった…」
アイアンハイドは元は居住区だったらしい瓦礫に身を隠すようにして身体を預けると呟いた。
防衛長官であったメガトロンが密かに部隊を集めてディセプティコンと名乗り反乱を起こしたのが、およそ3ヶ月前。
元首であるオプティマス・プライムを警護するボディガードでもあったアイアンハイドも、自然とその役割からは離れて
前線に出ることとなった。
元々性格が粗野で暴れまわるのが性にあってはいるものの、このようは大きな闘いは久しくこの星にはなかった。
しかも相手は同胞だ。民間出身の者達には、例え自らの命が危険に晒されるとなっても躊躇いなく相手に攻撃を
向けるのには抵抗がある。この3ヶ月で多くの命が既に失われ、漸くこの酷すぎる事実に対応出来るようになった。
アイアンハイドは歴戦の戦士で、数多くの侵略者や敵対勢力と戦っては来たが、平和に慣れた身体がその勘を取り
戻すにはもう少しだけ時間が必要らしい。
現に今、メガトロン側の若い航空参謀    確かスタースクリームと言った     の砲撃によりパトロールを兼ねた
迎撃中襲われ、とりあえずまだ未熟な戦闘員や民間人は多少救えたものの、当の本人であるアイアンハイドは
負傷してすぐには動けない状態だ。
上空や周囲を確認してみるが、敵の姿はとりあえず去ったらしい。自分のダメージの状況を視認で算出してみる。
腕自体はたいしたことはないが、右主砲は完全に故障していた。左は火力が思うように上がらない。腹部の装甲に
ダメージがあり、内部が焼け付くように痛む。左脚を負傷し、少し動かしてみると飛び上がる程の刺激が神経回路を
襲った。幸いなのはスパーク自体や内部回路には問題のないことだ。
「やっぱ鈍っちまったかな、勘が」
平和な中でも真面目なアイアンハイドは万が一に備えてトレーニングやシューティングは欠かしてはいなかった。
それでもやはり訓練と実戦では違いがありすぎる。決して戦闘を好んでいるわけではない。優しく力強い友人、そして
護るべき大切なオプティマス・プライムの意思に反するのを分かっていて、自分は平和ボケしてしまったのだと
痛む身体に言い訳付けた。
しかし、悔やんだり言い訳していても仕方がない。
もし今の状態で再び襲撃されたら、自分のスパークが危険に晒される。救助を頼もうと通信回路を開こうとしたところで
突然ノイズが走った。
「!」
プログラムにもやがかかったような、解析不明の痛みが襲う。必死で、敵に傍受されるのも承知で大きめに回線を
開こうと試みるが、痛みは酷くなるばかりだ。少し開いた入り口もだんだん狭くなっていく。
「…妨害か」
アイアンハイド自身が持っているように、ディセプティコン側にも電磁パルスのようなものを持っている者がいたはずだ。
届くかどうか五分五分の状態で短い救難信号をなんとか送ると、息をついて身体を投げ出した。

 

 

あまりの痛みでアイアンハイドはほんの少しの間、意識を失っていたらしい。
はっとして状況を確認するが、先程と微塵も変わっていなかった。通信回路も、受信も送信も出来ない状態で
果たして救難信号は届いたかどうかも分からない。どうすることも出来ず、それでもただ信号が届いていることだけを
信じてふっと息をつく。
と、一区画向こうに気配を感じて視線を向け、負傷しているのを忘れて防御体勢のために腕をあげる。
「っ、く」
痛みを堪えて気配を辿ると、それは崩れた柱の影からゆっくりと現れた。
「…よお、たいした格好だな」

「バリ、ケード…」

 

かつての同胞   バリケードがそこにいた。

 

バリケードは右脚を引きずりながら、アイアンハイドに近づいてくる。
「無理して腕あげんなよ、どうせ使いモンになんねえんだろ?」
「黙、れ…ああ、くそっ…」
指摘通り、無理して構えた腕の砲門はゆるく光を帯びただけで内部からは何も発射されなかった。諦めて腕を下ろし、
唇を噛んで相手を睨みつける。バリケードは笑い、数メートルの距離を置いて立ち止まった。
「心配すんなよ、俺もこのザマだ。まして俺よりデカイお前に今んとこは敵うわけねえな、残念ながら」
「…謙虚過ぎるのも作戦かと思うぞ」
警戒を解くことはせずに、アイアンハイドはバリケードを見上げる。しかし一応、その言葉通りではあるらしかった。
右脚を引きずっている他にも、左脚の粒子ビーム発射機が破損しているし、左腕のあちこちから火花が散っている。
だが右腕は健在で、彼はそこから飛び道具も出せるはずだし、いざとなればフレンジーもいる。頭から爪先まで慎重に
自分を見つめるアイアンハイドの視線に意図を感じたのか、バリケードは言った。
「安心することを言ってやろうか。フレンジーなら本部だ。北側の議会宿舎かなんかを吹っ飛ばしたとこだろうな」
「…」
「左手、ディスク掴み損なっちまってよ。俺も救助待ちなのさ」
バリケードはアイアンハイドと違い通信回路は無事だった。今すぐフレンジーと回線を繋ぐことも可能だったが、彼の
邪魔をしないためにもあえて通信はせず、念の為フレンジーのみの閉鎖回線だけは開いていた。
「久しぶりだな、アイアンハイド」
立ち止まったまま、アイアンハイドを見下ろす。
「…ああ、そうだな、バリケード」

二人は同胞であり、仲間であった。
オプティマス・プライムのボディガードを務めていたアイアンハイドと、メガトロンの警護や秘書を務めていたバリケード。
星の重要人物二人の側に常にいた二人は、行動を共にすることも多々あった。メガトロンに近いほかの者よりは多少
思慮深く冷静であったバリケード。民間にしては荒っぽく血の気の多いところもあるアイアンハイド。お互い似たような
部分を感じ、気の合うところも多かった。決して深くはないが、いい友人でもあった。

だが、今は敵だ。

オプティマス・プライムと、星の平和を護るために。
メガトロンの野望を叶えるために。

 

 

暫くそのまま対峙し、先に口を開いたのはアイアンハイドだった。
「バリケード、まだ遅くない。長官…メガトロンから離れろ」
「…」
「お前の立場は民を護ることだろう。メガトロンは暴君だ。圧制による平和など、ありえない」
「…お前こそ、こっち側じゃねえのか」
「な…」
「こっちに来りゃあ、好きなだけ暴れられんぜ?」
「馬鹿な…ことを…」
「俺はこう思ってる。静かな、争いのない平和を望んでいるのはオプティマスであって、お前は決してそうじゃないってな」
バリケードはゆっくりと近づいて来る。
「そうなったら、お前のそのご自慢のキャノンを使う機会は圧倒的に減る。寧ろ、今の状況が楽しいんじゃないか?」
「…やめろ」
「メガトロン様の望みが叶えば、その統治のもとにいくらでも腕を揮えるぞ」
「やめろ…!!」
「こっちへ来いよ、アイアンハイド。お前の力は絶大だ。俺がメガトロン様に進言してやる」
「断る」
自分を見下ろすバリケードを、アイアンハイドは鋭い目で睨み付けた。
「プライムの望みが叶うよう努力するのが俺の仕事だ。自分のことなど二の次だ。俺は、プライムの為に存在する」
「…」
「元のセイバトロンを取り戻したいとプライムが願っている。その為には、俺は俺自身のどんな犠牲も厭わない」
「…ほう」
「お前こそ来い。元の立場を思い出せ」
「やだね」
「バリケード!」
「残念だ」
バリケードが右腕を軽く振る。一瞬で、内蔵された小型銃がその手に握られた。
「…!」
アイアンハイドは息を飲んだ。銃口が眉間から、傷ついた腹部の装甲に向けられる。
「く…」
「楽にしてやろうか?」
目線を銃口から離さぬまま、痛む身体を無理に動かす。軋む腕を突っ張って下がろうとして、後ろは瓦礫の壁でどう
しようもないことに気づく。それでも見返してくるアイアンハイドに、バリケードは再度腕を振って銃を格納した。
「ばーか、こんな幕引き、面白くもなんともねえだろが」
「っ、な」
「こんなもんはいつでも引けるんだ。一発でカタがついたら、つまんねえ。特にお前相手ならな」
「…馬鹿に、しやがって…」
「抵抗出来ないヤツをやるのも嫌いじゃないがな」
バリケードは自分より二回りは大きい、傷ついたアイアンハイドを改めて見回した。
うまく機能しない腕で、瓦礫を頼りに身体を何とか支えている。動かない左脚を投げ出し、腹部の痛みを少しでも
和らげるよう、片足は軽く曲げている。あちこちの痛みに耐え、それでも自分を見返し、肩で息をしている。
「辛そうじゃねえか」
バリケードは口元で笑うと、さらにアイアンハイドに近づいて腕を掴み、内部の配線が見え隠れする左脚を自分の
膝で思い切り押さえつけた。
「う、あ…っ!」
「痛えのか。そりゃ痛えだろうな、こんなんなってりゃな」
「て、めえ…」
「やられ放題じゃねえかよ」
武器は機能しないが、その大きな腕は脅威だ。バリケードは再度銃を振り出すと、上に乗っている自分をどかそうと
振り上げられたアイアンハイドの左腕に向かって数発発射した。貫通する程ではないものの、小さなプラズマを穿たれた
その腕は、途端に力を失って身体の横へと投げ出される。
「ぐ…っ…」
「おとなしくしてな」
銃をしまい、その指先が腹部へ伸びる。鋭い爪が、強引に装甲を引き剥がした。
「うあっ!」
「いいねえ。お前の悲鳴なんぞ、そうそう聞けるもんじゃない」
「や…めろ…っ…」
「傷の様子を見てやるよ」
バリケードは尋問ツールとなっている指先をいきなり内部へ突っ込み、中の配線を無造作に掻き分ける。
       !!」
「配線が一部焼ききれてんぜ。ちっとばかし中に入り込んだな、レーザーが」
「…や、め…」
「回路には問題ないみたいだな。この配線治す時邪魔だろ、どうせ切れてんだから、とっちまえ」
「待っ…あああ…っ!」
アイアンハイドの声に耳を貸さず、バリケードは指先に絡んだ配線を中からちぎって一本ずつ取り出す。傷ついて
いても当然神経回路は繋がっている。時間をかけたそれにアイアンハイドは絶叫した。
「あ、あ…」
「安心しろよ、ツールは使ってねえから。ただぶっちぎってやっただけだ」
「…や…」
「やめるわけねえだろ。…こんなとこでよ」
「な…」
「本チャンはこっちだぜ」
指先をあわせて高い金属音を鳴らす。にやりと笑って、バリケードは露になった神経回路に指を差し入れた。
「バリケード…ッ…!」
指が神経回路に直接触れる。そこから、少しずつ信号を送り込むとアイアンハイドの肩がぴくりと跳ねた。
「あ…ッ」
「無理やりとっちまったからな、少しはイイ思いさせてやるよ、アイアンハイド」
「よ、せ…」
「痛みを忘れさせてやる」
「あ、あ…!」
バリケードは元々諜報部の出身で、戦闘にも多少長けているということで前線へ出、そしてメガトロン付きの役職と
なった。その間フレンジーとも会い、研究の上で元から持っていた尋問術もさらにレベルがあがっている。フレンジー
には遠く及ばないが、その強化された尋問ツールから複雑な信号がアイアンハイドの回路へ直接送られてゆく。
無論、快楽中枢を直接刺激する信号だ。そういったものに耐性はないアイアンハイドにとって、それは苦痛であり
別意味耐えられないものになった。
「あ、ぁ」
「少しは、気持ちイイだろ…?」
「ッ…う…」
「なあ、アイアンハイド」
「…頼む、やめ…ろ…ッ…」
「お前のそんな声を聞いて、やめられるわけがない」
バリケードはわざとゆっくりと、緩やかに信号を送り続けた。先程強引に痛めつけたそこをじわじわと嬲るように
容量を微妙に増減させながら回路を蹂躙する。
「あぁ…ッ…」
「こういうのは初めてだろ?どうだ」
「…や、め…」
「キャノンをぶっ放すのと同じくらい、イイんじゃないか?」
「う、ッ…」
「気持ちよけりゃ、もっと声をあげてもいいんだぜ」
「あ、ああッ」
「ほら、出力を上げるぞ」
「バリ…ケード…ッ…!」
体重をかけられた脚が熱を持って痛む。
信号を送られる回路が異常な感覚を訴える。
あれだけ強引に痛めつけられた場所に全く逆のものを与えられる。
痛みなら耐えられないこともない。だが、これは。

「あ、あ…」
「もうダメか?まだたいしたこたねえだろ、アイアンハイド」
「やめ…」
「まあ、こっちはこの辺にしとくか」
バリケードは送信を止めてアイアンハイドの上から降りた。痛みと快楽をほぼ同時に受けたその身体は既に力が
入らなくなり、それでも視線だけは強くこちらに向けてくる。
「さすが、頑丈に出来てんな」
「ッ…う…」
「動けなくてもそれだけ睨めりゃ上出来だ。だが、ボディや回路自体はどうでも、お前の本当の中身はどうだろうな」
「な…にを…」
バリケードはアイアンハイドの脚を強引に広げた。
「ッ!!」
「悪ィ悪ィ、脚痛えんだったな、もうこっちはいじんねえから安心しろよ」
「う…」
「もっとイイ感覚を開拓してやる」

バリケードの指先が脚の付け根の外装をあっさりと外した。


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